▼手作りで改装中2020/05/04 17:55 (C) 獅子宿燻亭8
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現在獅子宿燻亭は、先月4月からの新型コロナウイルスの自粛休業し間も無く1ヶ月となる。
そんな中、手作りで店内を改装を行い、主な客席を椅子化している。
お金は掛けられないので有る物で無い知恵を絞り出しての改装である。長い間にに蓄積した、
展示物や道具も一掃してシンプル化も進める。コロナ禍が収まり、わざわい転じて福となる事
を祈るばかりである。
まず最初に行ったのは膨大な数の障子の和紙の張り替えである。
内部だけでなく、外の板戸も薄い和紙一枚で外気とを遮断しているだけなので自然の温度変化と
共存している。建物内部は養蚕の為の構造で天井がこれでもかという程高い。計ったことが無い
が、2間(360cm)以上あり、梯子を掛けないと天井に手は届かない。天井から下がった提灯照
明の位置を変更するのに大変だった。
居間に囲炉裏があり慶事弔事の特別の時に板の蓋を開けて火を入れるのだが、久しぶりに閉じて
存在感のある蔵の板戸のテーブルに変更した。天井から獅子幕を下げて、目隠しにした。コロナ
禍以降、客席と客席の距離を離す配慮や遮蔽するものが必須になる時代が来たようだ。
分厚い栃の木のテーブル天板を置賜タンスを乗せてみると味わいのある姿に変身した。椅子は同じ
栃板に杉の丸太を脚に取り付けてみた。
コレクションの小振りで軽めの獅子頭を太い梁に飾ってみた。獅子頭は数を見ないと目が慣れず、
その造形の良さが伝わらない。見慣れた獅子頭の様式だけでなく様々な型の獅子頭を身近に知って
戴きたい。
獅子宿の建物は明治27年頃の築と聞いている。太い手斧削りの梁や曲がったアテ材を使った見事な
伝統的日本建築の技術と豊かな森林資源を基に建てられているのが分かる。豪雪で茅屋根が破損し
てトタンを被せたが屋内は明治の趣を残している。佇んでいると古き良き時代が蘇ってくるようだ。