▼白鷹町浅立の獅子彫り師伝32020/04/01 08:50 (C) 獅子宿燻亭8
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大きいので面積があり、塗りの前の研磨工程の手間が特に大変である。表面の平滑さに影響するので
ここで手を抜くと後戻りは出来ない。獅子頭の重さは雄獅子が40kgで頭部も30kgになるだろうから
大仕事だっただろう。
1.カシュー塗料の下塗り きちっと上下の牙も収まって、見事な精度である。
臭いもかなりキツイ状態だっただろう。
2.歯と眉毛を黒に塗り、目や歯の金の部分は金箔を貼られたのだろうか?写真では判断が難しい。
3.ヤク毛のタテガミを植えると待ちに待った夫婦大獅子の完成である。御3人の成し遂げ晴れ晴れとし
た表情が良い。2人だけの制作では何かとぶつかる事があるが、3人は上手くいくバランスなのかもし
れない。雌獅子はお歯黒、鼻髭は取り付け無いという意匠。
4.獅子頭は完成したが今度は、重い獅子頭を支える台座の制作に入っている。
5.さらに記名を入れ、染め屋さんに外注し模様を染め抜いてもらい獅子幕の縫製を行なっている。
奥さん方もミシン掛けを手伝ってもらっている。まさに夫婦で獅子作り。
6.幕が付くと一気に見栄えが上がり、素晴らしい完成度に仕上がった。大獅子に幕付けするのも普通
サイズの3倍は手間が掛かったろう。
7.獅子頭と同じ材を用いて看板を制作している。この看板は現在も諏訪神社の境内に掲示されている。
3人の郷土愛、神社の獅子に対する熱い想いを込めた夫婦獅子。制作のご苦労振りを知る人は少ない。
新コロナウイルスの混沌の中、夫婦大獅子には末長く地域を病魔から守っていただきたいものである。