▼黒獅子最中2018/09/23 08:00 (C) 獅子宿燻亭7
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長井市草岡の福田屋さんの「もちパイ」が急に食べたくなり、黄金一色の田圃風景の西根に向かった。
定休日は水曜日らしい。
もちパイとの出会いは最近で、餅を扱っているので他所の餅と名が付くものは敬遠してしまうのだが・・。
先日コインランドーリーで停車中にバックして来た車に接触されてしまった。相手の方は西根の年配の
方で私の事を知っていた事や、接触したバンパーも殆ど無傷だったのでその場で示談成立した。
その後、気持ちばかりと福田屋さんの「もちパイ」を頂戴した訳である。
さて「もちパイ」のお会計をしているとケースの中に懐かしい「黒獅子最中」を発見したのである。
平成6年前後頃、商工会議所青年部に在籍中に確か「黒獅子の里商品開発事業」と称して獅子舞を紹介
する市内地図パンフレットやグッズ類、獅子頭のデザイン等を開発した。
その流れで市内菓子組合で黒獅子のお菓子を制作しようという事になり、獅子頭の原型を作り最中の皮を
焼く鋳物の型を制作。パッケージも獅子幕をデザインして商品化を行ったのだ。
しばらく菓子店に訪れる事も少なかったので、ショーケースでパッと目に付いてしまった。
早速、くるみ味を購入してシミジミ眺めて見た。
最中の皮は餅で出来ていて、鋳物の型に専用の餅を入れて膨らますのだ。型は容易に抜きやすい形で
ないと作業効率が悪くて使えなくなる。
獅子の耳などは実際より短くしたり、眉と目の窪みも角度を考慮して制作した。
タテガミや鼻、頬の毛の窪みも注意して制作した記憶がある。
当時の皮の色はキツネ色のままだったが、現在は濃い色になって黒獅子のイメージに改良されている。
中の餡子は各店舗によって特色を出して、あんこの他にクルミやゴマ等と工夫されている。
福田屋さんの、もちパイは洋風のパイ皮が香ばしく、餡子との食感が絶妙で驚いた。餅の存在も決して
露わに目立たなくアッサリして、パイ皮と餡子、餅との相性の良さが際立っている。普段甘い物を敬遠
しがちな辛口好きのオジサンもこの和洋折衷を充分楽しめるのでオススメだ。
黒獅子最中は目出て良し、おしっさま談義で和むのも良し、渋茶で頬張るのも良しの古(いにしえ)の
長井の味がするのだ。