ヤマガタンver9 > シロ・・・・の様子

Powered by samidare

▼シロ・・・・の様子

完全に水が身体を覆うという状況。

覆い尽くそうという状況。

羊水に似た、母なる海に似た水が身体を覆う。


まだ下半身だが、
その羊水は安楽でもあり苦痛でもある。



人間なら2日を約束されたというものだ。
意識がしっかりした中で、自分の中の水で溺れ死ぬ。
その宣告を受け、死を待つと言う事が、第二次大戦下では相当にあったろう。

ネコ・・・は1週間か・・・。
10日か・・・・。
それとも帰還するのか・・・・・・。


俺の鼻から水が滴れた。
その覚悟を決めねばならんのだと。


元気に、快方に向かいつつあるが、
俺の知識の中で、彼は・・・
ニコは・・・・・


鼻の中を熱いものが流れ落ちるなぁ〜。

暑い蒸しタオルできれいに拭いてあげる。
嬉しそうな気持ちよさそうな顔をしてるけれど、
けして楽ではなさそうだもんな。


トイレに立つ度に足は想像にかなわぬ方向を向く。


その度、猫らしい方向の足向きにかい添えするのだが、
それも感じなくなってしまった。



元気らしく装う顔は疲労の色。




面倒見るよ、最後まで・・・。



あまりに重症すぎるな。

甘えろよ。ニコ。



涙が止まらんなぁ〜。
君の命を知るという、俺を許せ。

誰が何と言おうと、俺の知識の中で君は生き抜ける。



その時まで、君は幸せだろうか・・・・・・・・・・。



幸せの中で、おさらばならば、賢治に勝る幸せのなかにあれ。
・・・・「豊穣の秋に死すればそれも幸せ」・・・・・・・



ニコ、死ぬな・・・

死ぬなら幸せに去れよ。


ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


人との別離はまあ、何とか・・・・・





去年の愛犬・・・

ネコ・・・・


これがまたたまらん・・・・・・


おいおい・・・・


苦しんで、甘えて、求めろよ、
ならば少しは俺も・・・・
ん〜〜〜〜〜

シロ・・・頑張ってなぁ

▼シロや、シロ

奇跡を祈るけれど、
もしも、去る時が来たとしても、
シロは幸せなニコだと思うよ。

家族に大事にされて、見守られるのだから。

帰っておいで、シロ。
呼ぶことしか人にはできないのだけれど。
仙人の祈りが通じるといいね。
2011/06/25 21:37:kinako
(C) Stepup Communications Co.,LTD. All Rights Reserved Powered by samidare. System:enterpriz [network media]
ページTOPへ戻る