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▼伊佐沢のご紹介

伊佐沢のご紹介/
「伊佐沢物語」


山形県は長井市の東、最上川を渡りし山間の地に伊佐沢というところあり。
山間といえども土地は南に開け、遠く置賜の盆地を隔てて吾妻の山並みを見渡すところなり。

伊佐沢は農の地なり。
おおよそ川の近きには、米、遠きには、西瓜、林檎、洋梨、ホップ、煙草がつくられ、よく実るところなり。

伊佐沢の北、その山中に大石という集落あり。
古くは、米沢より陸路をつたいて荒砥へ至る街道筋なり。
集落には洞雲寺の境内に大石あり。
これすなわち名の由来なり。

大石の集落より流れ出で、伊佐沢の南にて最上川に注ぐ逆川という川あり。
伊佐沢唯一の川なり。
北に向かう最上川と逆さまに、南に向かうところより逆川といえるものなり。

逆川のほとりに巨木、古木あり。
最も古きものは久保の桜なり。
齢およそ千二百年余を数え、乙女の悲恋物語を伝える名木なり。
巨木、古木の里には念仏踊り、庭獅子の祭りあり。

伊佐沢は、古きより伝わる暮らしの知恵と文化を今によく伝えるところなり・・・・。


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