ヤマガタンver9 > 花梨ちゃん:続々々編

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▼花梨ちゃん:続々々編

花梨ちゃん:続々々編である。

・・・っという事で、性懲りもせず「花梨のオコゲジャム」ならぬ「花梨のジャム:カラメル入り」に、今度はドライシェリーを加えてみる事にした。
名付けて、《花梨のジャム:シェリー&カラメル入り》 という事になるが・・・さてさて。

ところで、シェリー酒はどの位入れれば良いんだろう???

そんなの、入れてみなければ分らない。

だって、工場の様に、最初から果実の糖度と重量を測り、上白糖の量を設定してスタートした訳じゃなく、ただ単に、特別に添加物を加えたりしない範囲で、果実に砂糖と温度を加えて行けば、それなりに一定の糖度に達した時に自然にジャム化する、という事を前提にした、言わば、成り行き(行き当たりバッタリ;)にまかせた様な事をやっていたのだから。
でも、こんなの料理(料理:重たく言えば「理を計る」という意味だそうだ。)って言えるんだろうか?

・・・今さら○理屈をこねても仕方ない。それよりさっさとジャムをこねろ!である。

そんなこんなで、

ほとんどジャム化した花梨に少しづつシェリー酒を加えては攪拌しそして味見をする。
これを数回は繰り返すこととなった。

ん、こんな感じで良いだろう!


ほぼ無農薬(?)そして無添加でのホームメード「花梨ジャム」を簡単に作るつもりが、「花梨のオコゲジャム」となり、「花梨のジャム:カラメル入り」、そして「花梨のジャム:シェリー&カラメル入り」という波乱万丈な変遷を経ては来たが、あとは余分なアルコールを飛ばす程度に2〜3分加熱し、火を止めた。

その香りに誘われてか?カミさんが声をかけて来た。

「あ、作ったの?」
  (カミさんがおもむろにナベを覗く。)
「ふふふっ、コガしたな。」
  (バレるのは仕方ない。笑顔でとりつくろい、これまでの経過を説明する私・・・。)
「けっこう美味しいじゃない。」
  (したり顔の私!)
「ジャムは、最後にメッシュで裏漉ししなきゃね。それがたいへんなのよ。」
  (え、そんな事しなきゃならないんだぁ?食べれるのに。)
「まだ細かいカケラが残っているでしょ。でも花梨は仕方ないのよ。」
  (そうかぁ、やはり繊維分が頑丈なんだぁ・・・。)
「じゃぁ、裏漉しはしてあげるから。」
  (このひとことで主導権が移ってしまったけど、ま、有り難い!)

今度は軽く再加熱して流動性を高め、冷めないうちにメッシュに移しては、木べらで裏漉しを始める。こうなると、私は脇で見学しつつ誉めるしかない。(これも外交上必要なのだ。)
それにしても、なかなか手際が良いものだと、しばし感心する。

「なめてごらんよ。」

勧められるままに裏漉ししたばかりのジャムをスプーンですくってなめてみると、あれっ?
味が一段とまろやかになり、そして均質になっている!

よっしゃ! ほぼ無農薬・無添加《花梨のジャム:シェリー&カラメル入り》の完成!である。

今回は、幸いにもカミさんのミサイル攻撃も受けず平和裏に進んだ事に関して、心の中(だけ!?)で深く感謝しつつ、再び再加熱し、小分けして瓶詰めにしたのは言うまでもない。  <END>


<追伸1:花梨ジャムの楽しみ方(スタンダード編)>

パンの香ばしさと、熟した果実感との相性がとても良いので、なんと言ってもフランスパンやドイツパンに有塩バター(発酵バター大歓迎!)を薄くぬり、好みの量のジャムをのっけていただくのが一番!。もちろんプレーンヨーグルトやアイスクリームにも。

<追伸2>

以上は、ほんの出来心で花梨のジャム作りを楽しんでみたという経過です。

しかしながら、花梨のジャムは意外に美味しいオトナの味ですし、特に果物が豊富な当地山形では原料調達もさほど難しくないかと思われますので、プロ・アマ問わず、ぜひ一度お試しあれ!

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