▼6月30日(火) 「経済成長という病」2009/06/30 11:10 (C) 向井の”つれづれなるままに”
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自民党には前回の「構造改革なくして景気回復なし」をスローガンにして、
戦ったテーマが無い。
民主党にしても政権交代は分かるが、じゃあそれで何をするのかというのが今ひとつよく分かりません。
これは両党だけの問題ではなく、日本全体がどこに行くのかという道すじが日本人に見えていないということからくるのでしょう。
この本を読むとなんとなく先が見えてくるような気がします。
飽食をあおって肥満する人々にダイエットやジムでの運動をやらせ、
そのうえでさらにグルメをあおる。
お金がお金を生むという金融テクニックもそうだ。
実際にありもしないニーズをマーケティングや金融高額という魔術で現出させ、
力ワザで維持してきた「経済成長」。
ほころびが出るのは当然だろう。
80年代半ば、週休二日制が定着し、
我々の関心が労働から消費に大きくシフトした。
つまり、節制や助け合いといった労働的な価値観から、
若者を中心に貧乏は悪であり、
お金持ちが賞賛される価値観へと180度変わったのです。
この転換点が”病”のスタートだった・・・・
いまや多くの日本人が、あらゆる課題は経済が成長することによって解決されると考えており、
国の政策も、経済を持続的に成長させるという前提のもとに設計されています。
今我々を不安がらせている年金や介護、あるいは格差や貧困の問題さえ経済成長が解決すると強弁する指導者層と、それを信じる国民。
90年代半ばには人口が減り始めた日本。
人口が減り続ければ、よほどの一人当たり生産性の上昇がない限り、
理屈的には成長が止まり均衡へと向かいます。
”定常状態”つまり必要なだけ生産して必要なだけ消費する安定した社会を予見することができるでしょう。
つまり”自然の成り行き”に逆らってまで無理やり成長させるのではなく、
定常状態を見据えた社会設計も考えておくべきでないか。
膨張から均衡へ向かうプロセスには、現在のような過渡的な混乱が起こる。
しかし、そこに合わせた価値観の修正がきちんと行なわれていけば、乗り越えられるでしょう。
私は、そのような方向転換を世界に先駆けて行なうことができるのが日本なのではないかと考えます。
日本は製造業やサービス業はもちろん農業なども技術レベルが高い。
社会的モラルが残っている上、生活様式や生活意識においても、これほどのレベルに達する国はない。
これらを最大限活用しながら、経済成長という座標軸以外の価値観を醸成することは十分可能だと思う。
ただ、これを急いで行なうには、既得権益を排除するための政治的主導が必要だ。
やはり政権交代なのかな・・・
でもこの価値観がこれからの日本には必要なのではと思われます。
自民党の皆さんこれを参考にしてスローガンを考えられてはいかがでしょうか。