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▼暖冬

今年は例年になく暖冬です。雪が降りません。この時期、いつもはどこを見渡しても雪だらけなのに雪がありません。白鷹山周りにはさすがに雪があります。また、遠く月山、大朝日岳、小朝日岳はすでに真っ白です。
医療法人社団聰明会では1回の除雪に数万円かかります。例年除雪に二百万弱の経費が掛かっています。今年は除雪した日はまだ1日だけです。一晩で10cm以上の降雪時に除雪をお願いしているのですが、その日はどう見ても5cm。建設会社も苦しいんだなと大目に見ることにしました。
雪が降らないと大変困る業種もあれば、助かる業種もあります。ある新聞の欄に「雪のない今年に雪のありがたさを思う。」とありましたが、それは雪の降らない東京の人間の考えです。北国の毎日の雪かきの大変さを経験すればそんなことは言えないと思います。確かに雪がないと商売あがったりの仕事の人は大変でしょうし、夏の水不足も心配されます。私も年末に孫のために庭にそりすべり用の雪の滑り台を作ってやろうと思っていましたが、それも肩透かしに終わりました。
しかし、雪国の多くの人間は雪のないありがたさを今冬しみじみと感じている人がほとんどでしょう。クリニックの患者さんも例年では、雪かきの大変さで体が悲鳴をあげて来院する方が多いですが、今年は「雪がないので楽でいい。」という方が多いです。私もまだ1回も雪かきをしていません。
雪が降らないのは地球温暖化のせいだと大騒ぎをしている人々がいますが、地球は過去に何度も氷河期と間氷期(温暖な時期)を繰り返してきました。現在は間氷期にあたるのだそうです。その周期で行くともうすぐ氷河期に入るのだそうですが、人間活動での二酸化炭素の排出が氷河期の始まりを遅らせているのは否めないのだそうです。二酸化炭素排出の原因のほとんどは化石燃料によるものです。石油などの化石燃料は永遠にとれるものではありません。地球の歴史からすれば瞬間的とも思える100年後200年後にはどうなっているかわかりません。たぶん人類の技術の進歩で代替エネルギーが獲得されていることでしょう。
二酸化炭素は炭素と酸素がくっついて形成されます。酸素が大量に消費されて二酸化炭素になったら地球上から酸素が減少するわけですが、息苦しくなったという話は聞きません。そこまでになることが予想された時に問題にすればいいのではと思います。
また、「温暖化によってさまざまな動物が絶滅の危機に陥っているのでそれを救わなければならない。」という意見が言われています。代表的なのは北極海の白熊です。氷が解けてアザラシが取れず、絶滅の危機に瀕しているとか。
しかし、大きな目で見れば地球の歴史始まって以来、数えきれない生物が誕生し、滅びていきました。栄枯盛衰は普遍的な事実なのです。現代の生物がその進化の最終形ではありません。我々人類もその中にあるのです。100年後200年後には核戦争で絶滅しているかもしれません。絶滅の危機にある生物は生き残りをかけ、必死に環境に対応して進化していくかもしれませんし、また新たな生物が誕生してその生物にとって変わるかもしれません。「生物が誕生し滅びるのは常。」と考えれば、そのことを温暖化と結びつけて考えるのは、ナンセンスと思います。
二酸化炭素の増加が地球温暖化の原因の一つだとは思いますが、それがすべてだと思っている人々は、自分たちの主観的な考え方で、過剰反応しているのだと思います。人の不安をあおるのが大好きで、過剰反応するマスコミがそのような人々の考えを焚きつけて不安をあおっているように思います。冷静で、客観的判断をするよう心掛けたいと思います。
2月になれば必ず雪は降り積もるでしょう。今から覚悟はしています。

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