▼近況報告2013/06/27 08:49 (C) 医療法人社団聰明会 みゆき整形外科クリニック
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医療法人社団聰明会としては、相変わらずの人材不足にあえいでいます。最近はケアワーカーもなかなか集まらないようになりました。介護職員の他職種と比べての低賃金ぶりが日本国中に知れ渡ってしまっているので、ここ白鷹の地でもなかなか来てくれる人はいません。看護師はもっとひどい。毎年山形県の各看護学校から卒業して看護師になってもその半分も県内にとどまらない現状が続いています。看護大学に関しては現在ほとんど山形県に残る卒業生はいません。ですからこんな田舎には看護師はほとんど来てはくれません。施設基準を満たす人数を確保するのがやっとの状態です。看護介護職員は国の施設基準では入所者3人に対して1人以上です。それでは到底満足いただけるお世話はできないので白鷹あゆみの園では入所者2人に対して看護介護職員1人の割合で配置していますが、それを維持するのがぎりぎりの状態です。
また、現在、白鷹あゆみの園はその形態が従来型個室と山形県に判断され、介護老人保健施設の中では一番低いランクの介護報酬を受け取っています。報酬が一番高いユニットケア方式にしたいのだけど、白鷹町の介護保健負担が増えるので遠慮しています。日本の自治体はどこも経営が苦しいのです。小島よしおのように「そんなの関係ない!」と施設拡充するわけにはいかないのです。お世話になっている町にこれ以上財政負担をかけるわけにはいきません。
介護老人保健施設白鷹あゆみの園は7月でまる9年になります。何とかここまでやってきましたが、10年目の節目を迎えるにあたって、ここは考え時だと今から、ない頭を振り絞って、今後の3年、5年、10年計画を立てなくてはならないと思っています。
みゆき整形外科クリニックも同じです。人材が集まらないので(特に看護師)最小限の人数で助け合って外来をしています。ただし、私が長井市西置賜郡医師会理事、山形県医師会理事をしていて、しょっちゅう会議や仕事で外来を休診にするのでかろうじて職員の有給休暇消費が維持できる状態です。
私個人としては、だんだん年も取ってきて自分の能力としては目いっぱいな感じです。私は整形外科専門医、リウマチ医、脊椎脊髄病医、産業医の資格を持っています。この資格を維持するために私は学会出席、研究発表、研修会出席などにより5年間で合計94単位の単位を取らなければなりません。だいたい1時間話を聞いて1単位です。これを維持するためには、単純計算で月に1回はどこかの学会、講演会、研究会、研修会に出かけなければなりません。山形県内でだけ会があるわけではないので、それに費やす交通費、時間は莫大なものになります。
学会、講演会、研究会、研修会はそれなりにためにはなるのですが、講師の方が自分より年下の人が多くなって、「俺は年を取ったんだ。」といつも自覚させられるのがちょっと、いや、かなり嫌です。なんか自分がそろそろこの世界から退場させられる時期に来ているのかと一抹の寂しさを感じます。
しかしながら、老人をいつも診ているし、看取っているので、人の一生は自分なりに十分わかっているつもりになりました。外来で、自分が年を取った事に改めて愕然とする患者さんを横目に、「そんな当たり前のことに何をいまさら驚いているんだ。」と思いながら職員に支えられて仕事をし、枯れていく人生を淡々と過ごしています。酒なくてなんの人生ぞとばかりに毎日酒を飲んでいるので、体は過去最高の肥満体ですが・・・。人間は40過ぎたら癌年齢。日本人の健康でいられる健康寿命は70歳と言われていますが、本当は50歳過ぎたらもう余生なのです。現在私は57歳。もう余生です。
私の菩提寺の宗派は、曹洞宗です。開祖の道元禅師は、人間、死期が近づけば近づくほど人に善行を尽くすように教えています。そうしないと来世は虫けらに生まれ変わるのだそうです。私もせっせと善行を尽くすようにしようと思っています。